外国青年の視察受け入れ

 2月21日にドイツ、フィンランド、ニュージーランドから9名の外国青年の視察の受け入れをしました。通訳や関係者で計19名、受け入れ側が20名にもなり、一大事業となりました。

ひな祭りの茶会も準備して、日本の文化を味わって頂くように、又、竹細工でカブト虫を作ってお土産の用意をするなど、準備に万全を期しました。

 

 

 内閣府の地域課題対応人材育成事業で来日されたものですが、地域コアリーダーを養成する目的で行っているものです。(一財)青少年国際交流推進センターがプログラムの責任者です。2月12日に来日し26日に帰国される長丁場です。熊本県が高齢者分野、大分県が障がい者分野、鳥取県が青少年分野の研修で、各分野9名づつの合計27名で、ホームステイなども取り入れられて本格的な研修と言う事です。日本からもこれらの国に派遣されます。


 Kさんがパワーポイントで、いくらの郷の活動を英訳の説明文も用意して、分かりやすく説明しました。

研修生だったS君とY君(社会復帰して就労中)、現在通所中のI君が出席してくれましたので、紹介すると一同からホオーと感嘆の声が上がりました。通所の動機や感想、効果など次々に質問が出ましたが、全てに的確に答えていました。全く打ち合わせなどしなかったのに、素晴らしい内容で外国青年も驚いたかもしれませんが、スタッフが何より感激したような事でした。


 約1時間の質疑応答が終わったら、薪割の体験実習を行いました。割れやすい素直な素材を用意しておきましたが、皆が上手でした。安全な薪割を説明していると「病院にはどれくらいかかるのか」と言う質問が出ました。顔を見合わせて笑いましたが、ユーモアのセンスを持った人が多いですね。


 昼食は隣の加工所で、特別養護老人ホームゆうらくの調理長や管理栄養士が、早朝から準備に取り掛かりました。何しろ40人分もの準備ですから大変です。お品書きを紹介しておきますが、いくらの郷産の「カリカリ梅」も提供されました。皆さんが美味しいと好評でしたが、外国の人が箸を上手に使われるのには驚きました。

天ぷら―海老、さつま芋、南瓜、ふきのとう、フォアグラ大根 

      豚角煮

魚料理ーニシン甘露煮

肉料理ー鶏南蛮

お刺身―春カツオタタキ、マルゴ、ビンチョウマグロ(柚子風味)

和え物ー湯葉とオクラのお浸し、五目玉子焼

ご飯物ーあさり飯

蒸し物―カニあんかけのフラン

デザート―桜もち、自家製ドライフルーツ入パウンドケーキ


  日本文化を味わって頂こうと、ひな祭りのお茶会でおもてなしです。緋毛氈でと考えましたが、外国の人に正座は辛かろうと椅子に切り替えました。

茶道を勉強されている谷川の皆さん6名に応援していただきました。

 「美味しいと」抹茶を頂かれています。先生がお茶を点てられる作法中は、座が厳かな雰囲気に包まれ静かに作法に注目が集まっていましたが、和服姿の先生より茶道の説明も受けて、皆が打ち解けて和やかに日本の文化を体感しました。

  いよいよお別れ行事です。 お土産を一人づつ手渡ししました。竹トンボに竹細工のカブト虫、竹スルメと竹シリーズで統一しましたが、竹スルメは大きな関心を呼びました。

 

 視察団からもお土産の贈呈がありましたが、いくらの郷の利用者に受け取って頂きました。彼らも初めての体験でしたが、自らの経験と現在の状況を踏まえて、実に的確に受け答えをしました。この度の成功は、彼らの努力に負うところが大きかったように思い、感謝の気持ちで一杯です。

視察団の団長より、お礼のご挨拶がありました。

 家のような大型バスをお見送りしました。それにしても山陰の山奥のいくらの郷に、良いと思えば外国からでも来られるのですから、えらい時代になったものです。

<もう一つ>それにしても、狭い田舎道に大型バスで乗り込んできて、どこで曲げられたのか?運転手さんの腕と度胸にも驚きました。無事に帰られれば良いのですが・・・。

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