気候も春らしくなり、いよいよツリーハウスの製作に取り掛かります。最初に樹の元にウッドデッキを設置することとして、卒業生やボランティアなどの応援を得て、賑やかに取り掛かりました。
ウッドデッキといっても、現地は傾斜がついていますから、きちんと丁張をかけて万全を期すこととします。構想を十分に腹に入れてもらい、作業工程でのそれぞれの役割などを自覚してもらいます。
丁張はまず最初に4隅に杭を打ちます。計画しているウッドデッキよりも、50㎝くらい大きめな四角な囲いを作ります。これは必ずしも直角でなければならないわけではありません。適当な長さの木を切って、脚立を使って打ち込みました。
次に水盛りを使って、4隅の杭の水平を出します。長いビニールパイプに水を通して、同じ高さになるところにマーキングしていきます。大気圧は一定であることを利用しています。
水が安定して上下に動かなくなるところが水平位置ですから、ここで杭にマークを入れます。書いてしまうと簡単ですが、目の錯覚があって同じような高さと思っていると、片方のパイプから水が漏れだしたりして思わぬ失敗をします。
写真のように水位が安定してから、杭にチェックを入れて水平を出すのです。
この後、野地板で囲み縦横に糸を引き、基礎の位置などを決めることができます。
水平が決まったら、野地板を打ち付け囲います。狙ってみると本当に水平になっていますから、ちょっとした感動モノです。
野地板も真ん中のあたりになると自重で下がりますから、水平器を当てて確認しながら作業を進めました。
下がり気味の傾向だったので、下から支えをかませます。斜めになっている野地板です。
外枠が完成したら次に前後左右に糸張りをして、基礎の位置などを決定します。
縦と横の交差したところの真下に柱の基礎が来るのですが、メージャーで4画を検寸してみると僅かづつ寸法が違っていました。糸の交差が90度ではないということです。
一応今日の作業はここまでにして打ち上げました。大雑把な基礎穴なども掘って、次の作業工程も頭に入れながらでしたが、具体的に目に見える形で出来上がってくると、皆の目の色が違ってくるから不思議なものです。
現場で90度を出すのに、野地板で「さんしご定規」を作る方法が、インターネットに掲載されていました。ピタゴラスの定理の活用です。
次回にはこの定規を作って、きっちりと寸法を合わせようと思います。
日本ミツバチの分蜂の時期を迎え、2人の卒業生に制作した「待ち箱」を贈呈しました。中には蜜蝋を塗り、金陵辺というランを置いて誘導します。色々と極意を伝授して、成功を期待して贈呈式を終えました。