ツリーハウス建設予定地から島根県境まで近いので、トレッキングに適当なコースを探索しようと山頂を目指しました。
現在、いくらの郷地域は間伐事業が実施されており、大型重機が作業道をつけて間伐材の搬出を行っています。
その作業道沿いに歩いてみて、適当なトレッキングコースを見つけようと計画しました。
集材所あたりを起点に登ってみることにしましたが、道がぬかるんで大変でした。
急な作業道ですが、樹間を縫って上に上に誘ってくれて、どんな景色が広がっているのか期待に胸が膨らみます。
歩いてみると、地形に沿って作業道が上手につけられており、植林された杉の木が30%位は間伐され、陽当たりも良くなり、「緑の風が樹間をわたる」と形容したくなるような、魅力的な人工林に生まれ変わっています。
作業道から外れると、かなり急な勾配となり、登るのに骨が折れます。
途中には目を見張るような巨木がたくさん林立し、エネルギーを漲らせています。特に頂上に近い場所にはケヤキの大木がたくさんあって、パワースポットになっています。
これもケヤキの巨木です。これ位のサイズになると、思わず駆け寄り抱きしめたい、抱きしめてもらいたいと言う内なる感情がほとばしり、じっとしていられません。
数百年にわたってこの地に君臨して、周辺の木々の尊敬を一身に集めて、神々しささえ放っています。
自らが営みつつ、「この地で暮らす生きとし生けるものの暮らしも見守って来たんだよ」と言っているようです。
蛇のようなカズラが巻き付いていますが、巨木は来るもの拒まず共生し一緒に大きくなっています。仏語で同事と言い「海の水を辞せざるは同事なり。この故に能く水集まりて海となるなり」と教示されていますが、正に同事と言う事でしょう。カズラを伐って助けて上げよう、などと言う気持ちが起らない筈です。
カズラは遠慮なく巻き付き、巨木は嫌がる様子も見えない、自然界のなりわいです。
疲れた心と体を巨木に癒してもらいました。いつしか至福の境地に至り、心地よい眠りに誘われました。
山頂付近は大きな木が込み合っており、眺望が開けません。木に登ってみることにしました。
晴れ渡った空に、雪化粧をした大山が正面に見えます。疲れが一度に吹っ飛ぶ瞬間です。
遠く米子の街や、その先の日本海までも良く見えます。山の神様に少しだけ木を伐らせていただいて、トレッキングを楽しむ皆さんに絶景を味わってもらいましょう。
頂上付近は道路の跡なのか、少し平らになって奥に続いています。
戦国時代には鎌倉山に向けて、馬が通う道があったとか、幼い時に聞かせてもらった記憶が蘇りました。
登頂記念に頭文字を刻みました。
いくらの郷地域でカヤ山と呼ばれているこの辺りは、地籍調査で踏査され境界杭が打たれています。島根県安来市との境界で、南部町側は急峻ですが、反対側はなだらかで、航空写真で見ても直ぐにわかる地形です。
作業道が縦横につけられて、トレッキングにふさわしいコースと確信しました。
ツリーハウスの下でキャンプした人たちが、今日のコースをトレッキングされたら、きっと満足されるに違いありません。杉やヒノキに囲まれた木漏れ陽の道から、子供の賑やかな声に囲まれた若い夫婦が現れてこられたら、絵になるなあ等と想いを高めたことでした。
それにしても美しい大山です。ツリーハウス正面に見える大山です。
作業道は重機の往来でぬかるんでおり、滑って転んで泥だらけになりました。春の乾燥した気候になれば、落ち着く事でしょう。
家の前に川が流れていると便利ですね。川に入って汚れを水に流します。
疲れましたが、楽しい思い出の一日となりました。