山里の暮らしを彩る

 山里で暮らすメリットの一つに、有り余る農地を思うように使って、好きな農産物をふんだんに作って楽しむことがあります。生活が懸かっていると失敗は許されませんが、趣味の世界では少しくらい失敗しても「来年は頑張ろう」と思ってしまえばすみます。

所長が趣味で様々な果樹栽培をしていることから、研修生には挿し木、接ぎ木、剪定、摘果、消毒、収穫などの技を伝授しようと思っています。ブドウ、桃、キウイ、プルーン、スモモ、ブルーベリー、イチジク、ミカン、梅、富有柿、栗などを至る所に植えて、暮らしを楽しんでいます。

 ナイアガラです。これだけ実を付けなくても良いのにと思うほど沢山実がついています。少し酸っぱいのですが、孫が好きなので作り甲斐があります。最近はシャインマスカットが人気ですから、これも3年前くらいから養成中です。

 巨峰です。挿し木を庭に植えて置いたら大きくなりました。庭先にあるので手入れが行き届き、毎年立派な実を付けるようになりました。応接間の日陰になりますし、お客さんに「一房どうぞ」と差し上げたくて頑張っています。

 7月8日現在の房の様子です。途中で何度か袋を外して、房の整形をしています。

 キウイです。3つ目の棚を養成中ですが、摘果が大変です。一つの新梢に2つ位残しておくと、お店で買う程度の大きさになります。ブドウでもキウイでも、収穫前に肥料として米ぬかを使うと、糖度が上がり美味しくいただけます。

 南部町特産の富有柿です。大きな果実を得るには摘果が決め手ですが、手が回りません。次郎柿、西城柿、きねり柿などたくさん植えてありますが、管理が行き届かないと言ったところが本当のところです。

 梅の採集にでかけました。今年の梅はさっぱりで、収穫量が極端に少ない年でした。しかし残った梅は随分と大きくなりました。

 こんなにきれいな大梅が採れました。

「桜切るバカ、梅切らぬバカ」と言いますが、剪定はトゲがあるし収穫が過ぎれば、ほぼ1年間ほったらかしですから、毎年一定量の収穫は欲が過ぎるというものです。

 梅ジャムを作っています。やはり女性スタッフですね。外仕事では見られない楽しそうな笑顔も出て嬉しそうです。

 桃の古木が今年も大きな実を付けてくれました。最盛期には一本の木から200個くらい収穫したことがありますが、20年も経った今では虫が入り、今にも枯れそうな古木になりました。50個位は収穫できる予定でしたが、カラスに狙われ、わずか20個位の収穫でした。

 大きさも揃わず形の悪いものもありますが、木の上で熟れた桃ですから、とにかく美味しいのです。店頭で見かける桃よりも確実に美味しいので、孫たちも喜んでくれます。大きなものを丸かじりしている姿を見て満足しています。

 西洋ミツバチも5群ほど飼育しています。ほっておけば雨露となる花蜜も、ミツバチにかかると蜂蜜となって豊かな食卓を支えてくれます。巣箱も手作りで楽しんでいます。丁度今は女王蜂の更新時期ですが、ツバメやトンボに捕食されて、更新作業がスムースに行かないのが悩みの種です。

 8人家族の年間の食卓を支えてくれます。ヨーグルトにピッタリ会うので人気です。花は道路の法面に咲く「イタチハギ」という棒状で茶色な花です。

 ねむの木の花が咲く6月20日前後が大豆をまく時期です。ハトに拾われるので、赤い薬を塗って予防します。高級な丹波黒豆ですが、熟れるのに手間がかかり、収穫は雪のちらつく年もあります。食卓に年中黒豆が出ているようにして、健康づくりのベースにしています。

 巻き尺を使って30センチ間隔に植え、根切り虫の予防の薬を撒きます。更に除草剤を撒いて終了ですが、芽が出て大きくなると畝立て作業が待っています。

何でもそうだと思いますが、努力しておかなければ、喜びの時は迎えられません。


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