新人を迎えて

 3月より新人研修生が2名入ってきました。s

君とk君です。本人の状況に合わせたサポートが必要ですが、季節の事もあります。取りあえずストーブの点火から教えました。思ったよりも難しい着火テクニックに四苦八苦です。

 最近の若者は着火剤など使用しますので、火は簡単に着火できると思っている方が多いようです。いくらの郷には着火剤はありませんから、新聞紙から小枝に、徐々に大きな木に燃え移して行きます。下から燃やして行くことを知らない若者が多いですね。


 南さいはく地域振興協議会で薪割体験をしました。樫の木など大径木はマサカリを打ち込んでも弾き返します。今までどんなに大きなものでも割ってくれた実績がありますから、遠慮なしにかけて行きます。

 曲がった木や節のある木は割るのには難儀しますが、燃やすのには長持ちして重宝します。人に例えて、「個性のある人は活用次第で有用になる。結局、活用できる自分の問題」などと教えています。

 これならどうだとばかりに、理事長が曲がって節のある癖だらけの木を運んできました。

 ものの見事に割ってくれました。

 真っ直ぐの素性の良い木はいくらの郷に残してあり、ここに持って出た木は一筋縄ではいかない木ばかりです。2人で漸く準備台に乗せています。

 薪割機の借り賃は軽トラック一杯で500円です。南さいはく振興協議会だけしか備わっていない備品です。豊富にある山林資源を活用するのになくてはならないものとして備えています。どんどん利用があれば良いのですが、いつ申し込んでも重なる事はありません。

 早速に持ち帰った薪を積んで乾かします。樫の木は堅木で、最低1年は干し上げなければ燃やせません。じっくりと干し上げます。


 ウッドデッキの柵を作りました。子供でも落ちたら大変ですから、きちんとしたホゾを作って本格的な柵づくりです。

 電気ドリルで穴はあけますが、ノミでコンコンとホゾ穴をあけて行きます。研修生には根気を養ってもらう狙いがあります。

 きつく入るように穴は少し小さめに掘っておきます。ホゾをノミで削り埋め込んでいきます。カケヤで打ち込んでいきますが、金槌などで叩いて上の表面を傷つけないように気を付けます。


 この時期ですからチェンソーの目立てはどうしても覚えて欲しい作業です。切れる理屈を教え、目立てで根気も養います。2サイクルエンジンの仕組みも丁寧に教えました。

 近くの山の伐開木を貰ってきました。丁度、チェンソーで切るのには手ごろな大きさ、薪を割るのにも手ごろです。

 チェンソーは気を抜けば大きな事故にもなります。理事長と2人で付きっ切りで、伐るコツを伝授しています。内側についているギザギザの突起を「テコ」に、上下させて切るのがコツです。

 スーパーボランテイアのaさんが、チェンソーを使うのに腰が痛いからと馬を作ってくれました。

 

 横に置いた手前の木を支えにして、万一斧がはじけても、足に来ないようにしています。nさんがゆったりとした斧の振り下ろしで、割って見せてくれます。膝をしっかり折ることと、斧の重さで振り下ろすだけで割れることを学んでいきます。

 

 割った薪は端っこを井桁積に積んでいきます。内側には曲がったものや節のあるものを組み合わせて積んでいきます。組み合わせ次第で、癖のある木が却って固い荷になる事を話します。それをするのもさせるのも人間です。


 吹き竹です。ストーブを焚きつけるのには必需品ですが、若いtさんは何をするものか良く分かりませんでした。いくらの郷では、竹でも使いようによっては価値があることを知って頂くなど、来ただけで面白く「とりこ」にしてゆきます。


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