木工細工

 今年の雪はドカ雪で、一度にたくさん降りました。一晩で50センチも降って、それが溶けずに更にその上に降るのですから、自動車の除雪車もお手上げです。足は遅いのですが、ユンボが大活躍をしました。

 今年、初めての絵手紙教室ですが、暫く書いていないと腕が鈍ってしまいます。早田秀子先生にお世話になりました。

 研修生が、いくらの郷でしっかりと準備をして、うさぎ年にふさわしく大ジャンプする飛躍の年になってくれたらと願っています。

 今年は雪が多く降り外作業は難しいので、作業場の中で焚火しながら、木のおもちゃや食器作りに挑戦しました。丁度、我が家の普請の折に出た樫木の廃材があり、これを使って作ることにしました。

 思ったよりも根気の必要な仕事です。表面を削るのに紙やすりで磨いていますが、窪みをつけるのにもしっかりと時間が掛りました。普段、何気なしに使用しているスプーンですが、これだけの時間がかかるのだと分かれば、自然と大切に使用するようになります。 

 ネットで木製のオモチャの絵を見て、ライオン、カバ、ペンギン、めん羊、ゾウ、ブタ、キリン、ゴリラ・・・色々なものを作ってみようと思います。

先ず木にデッサンします。

 カバやペンギンが出来上がりました。作ってみると意外に楽しいもので、次々と創作意欲が湧いてきます。 

 ゾウさんの眼の位置を見当をつけています。

 象の眼を電動ドリルで入れています。「画竜点睛を欠く」とか言いますが、目の入れ方が難しいのです。大きく入れてしまうともう小さくは出来ませんので、小さなドリルで空けてみてからと言っています。

 ゾウさん、ペンギン、カバ、ワニの頭付きスプーンです。まだまだ幼稚な出来栄えですが、作っていて面白く退屈しません。根気を養うにはもってこいの作業です。

 色々な作品が出来ました。ライオンの目にビーズを入れてみたら本物らしくなってきました。

 スプーン、しゃもじが出来上がりました。

 これはまな板です。左からケヤキ、松、エンジの木で出来ています。堅木でなければ直ぐにダメになってしまいますが、木目が美しいので、台所のインテリアとしても重宝するでしょうね。真ん中の松の木は、熱い鍋の敷物にしても良いでしょう。


 木工でのオモチャづくりが面白くなると、今度はもっと高度なものに挑戦してみたくなります。

仏像が作ってみたいという研修生の声に、それではと日南町上石見の福重寺に仏像を彫っておられる和尚さんがおられると聞き見学させて頂く事にしました。

 下の写真は八年の歳月を懸けて、糸ヒバの木とりから始まって聖観音像と光背を彫り上げ、漆を塗り金箔を貼り、飾りなどについてもデザインして手作り完成された過程を要約したものです。

 黄金に輝く観音像は余りにも見事で、息をのむ美しさで圧倒されました。仏像を彫る行為そのものが昇華されて、仏像と一体となり仏教の教えに成り切っている様を見させていただきました。その他にも子抱地蔵さんや天神さんの尊いお姿に、思わず手を合わせて清明で謙虚な気持ちになって帰路につきました。

 後日、福重寺の生田住職さんより、仏像と写仏の冊子、それに彫刻刀をたくさん頂きました。これはと思う仏像を心に思い描いて、それをなぞり描きをするのだそうです。さらさらと宙で絵描けるようにならないと、彫るというような段にはならないそうです。

 彫刻刀も頂きました。見たこともないようなものもありましたが、コツコツとこれで彫り上げるのだと覚悟が出来ました。彫るのに大切なことは

①木目に沿って彫る②一番出っ張っているところから彫る

③彫刻刀を研ぐ技術があると言ったところでしょうか。 


 3月に入って米子市から、新しく若者が通所するようになりました。

今日はジョカの娘さんたちとパン作りです。少し気恥しい雰囲気ですが、一緒に生地を練って形を作ります。

 色々な形をしています。中にアンコを入れたり、様々な具を入れて焼きあがるのが楽しみです。4人でそれぞれに作りましたので、焼き上がったら食べ比べてみるのです。

 スチームコンベクションに入れて、焼き上がるのを待っています。いくらの郷ではこのように室内で出来る作業もあって、冬場にも重宝しています。

 パンでもクッキーづくりでも、最後には自分の口に入れるので楽しく本気になります。誰でも気軽にできますから、新人の研修生にもスーと入り込める、持って来いの作業ではないでしょうか。


 いくらの郷では一般のお方も対象として、座禅教室も行っています。

様々な取り組みを行っていますが、どれかがうまくピタッとはまり、若者の社会復帰に役立って欲しいとの思いです。


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