今日は「てま里」のさくらカフェで、「いくらの郷バンド」が演奏を披露する日です。ジョカ(青年海外協力協会)南部事務所の皆さんと合同演奏です。会場に着いて「元気で行こう」と気勢を上げています。
着いてみると驚きました。高齢のそれらしき人はおられず、お世話をする家族の方や民生委員さんなどばかりではありませんか。
そこでジョカのスタッフがコップを道具に、マスゲームをして場の雰囲気を和ませています。これも一つの芸で、他国の言葉も分からない見知らぬ人の中に行き、何もできないでは現地で馴染めません。即興でこのような芸が出来ることが、必要条件なのです。
写真は演奏ではありませんが、大きな拍手を頂き喜びました。音楽はみんなの心をつなぎ、その場の雰囲気を明るく盛り上げます。ジョカの皆さんとの絆も強くなるし、いくらの郷の利用者も人前で声を出すことで、きっと大きな自信になったことと思います。
イモを植える為のマルチ張りです。イモ苗の初期活着のために、雨降りの後に張るのが良いのですが、都合の良い事ばかり言っておられませんので、暑い日に張りました。
ほっと一息休憩で、思い思いの事を考えて休んでいます。研修生のKさんは、職場に復帰した時のことを考えているのでしょうか。ジョカの研修生は11月に赴任する国の事でも考えているでしょうか。仙田指導員はスマホをのぞき込んでいますが、趣味のバイクか音楽か、お坊さんなのでお経かな。人はそれぞれに違っていいのです。
5月の天気の良い日に、ウッドデッキのペンキ塗りをしました。上のツリーハウスはかなり傷んで、表面を覆っている部材がポロポロとはぐれていきます。秋に向けて茅を集めておいて、葺き直ししなければいけないという事がわかりました。防水シートが貼ってあることから、雨漏りは心配ないようです。
ウッドデッキは下の柱部分から丁寧に塗っていきました。
梯子も塗ります。基本的に土と接触するところは腐れが入りやすいので、仙田指導員がウッドデッキの元の部分を掃除しています。土と離しておいたはずなのに、ゴミが詰まってしまうのです。丁寧に掃除してから、防腐剤をたっぷりしみこませます。
床部を塗っています。ウッドデッキはメンテナンスが重要で、これを怠れば直ぐに傷んでしまいます。大切に手入れをして長持ちさせようと思います。
S君がバイクの免許を取って、新車を披露しに来ました。いくらの郷一期生」です。今では懐かしい思い出ですが、名古屋 生まれのシティボーイで、農作業など経験のない人だったのに良く頑張りました。体力もついて巣立っていきました。久しぶりに見るS君は新車のバイク以上にまぶしく、光り輝いて見えました。嬉しかったです。
もう一つ嬉しいことが重なりました。これもいくらの郷の研修生ですが、レジン体験の講師に来てくれたのです。
ジョカ南部事務所の皆さんにも声をかけて、集まっていただきました。
(UVレジンとは紫外線硬化樹脂の事で、アクセサリーの原料として使われています)
道具も一式自分で用意して、細かな手の先細工仕事です。
右側に立ったマスク姿のI君です。ジョカの皆さんと研修生N君、そのお母さんも参加され賑やかな事です。
レジン液とその他の柄となるものを型に流し込んで、紫外線を照射することで硬化し、成型品としてアクセサリーになります。ピアスやキーホルダー等、DIYで作る際の人気の素材でもあります。
所長は手に合わないので、最初から参加しませんでしたが、皆さんが楽しそうでレジンに夢中になっておられました。樹脂が手に付くので、手袋をして作業を行います。
こんな立派なオリジナルのレジンが出来ました。皆さんが出来栄えを自慢しあっています。私はいくらの郷の研修生だったI君が、講師として来て、レジン細工を教えてくれた事が何より嬉しかったです。この他にS君と同じ1期生のY君も自動車を購入して披露に来てくれましたし、実りの秋には早いけれども、収穫の喜び以上に嬉しくて、満足いく結果に自分なりの幸せを思ったことでした。
いくらの郷では加工場も用意して、研修生の多様な要望に応えるようにしています。研修生のKさんはお好み焼きを焼いています。
蒸し焼きイモを作っています。イモは大人気で沢山作っても直ぐに売れてしまいます。この時期まで腐れずにもっているのは、農協の低温貯蔵庫のお陰です。出来秋にコンテナに入れて預かってもらうのです。
研修生のN君はパスタを作っています。昔は「男子厨房に入るなかれ」等と言われ、台所にいる事さえ「卑しい」行為とされていましたが、今は「男子厨房に入るべし」で、積極的に入って料理が出来る人が好まれます。時代が違えば考え方も変わってきます。
N君はカレーライスも作りました。スパイスも10種類位使ったそうで、今まで食した事のない味でした。酸味はどうして出したのと聞くと、レモンを入れたと答えました。美味しく頂いて感慨ひとしおで、このようにして巣立っていくのだなあと妙に納得した事でした。
いくらの郷では座禅教室をしています。忙しい「動」の日常から「静」のひと時を持つことで、静かに自分を見つめ直すなど、案外人気の教室です。今日はジョカの皆さんや、一般参加のお方も含めて開催しました。始めにお坊さんでもある指導員の仙田和尚の、有難いお話があります。
皆んなが慎重な面持ちで坐っています。何を思うのでしょうか。只管打坐と言って、只坐れば良いのですが、次々と雑念が湧いてきます。結局、雑念に囚われずに、やり過ごす、拘らないという事が大切だと思います。悟ったお坊さんは1分間に数えるほどしか呼吸もしないそうですので、呼吸の数でも数えておられるようになったら相当なものだと思われるのですが・・・。