ツリーハウスを吊っている樫の木が「楢枯れ」で弱ってきたことから、森林組合に依頼して手当てをして貰っていましたが、昨年の秋ごろから勢いがなくなり終に枯れてしまいました。
色々な方法を考えましたが、経費の面から自前で施行することとしました。
ユニックで吊り下ろすと言っても、そこまでの作業があります。
①ツリーハウスの下に柱を2本立てて下から支えます。
②ハウスの上の木にチェンブロックを括った材木を渡します。
③ハウスの下からワイヤを2重に巻いて、チェンブロックのフックに架けます。
④ハウスの中で吊ってある金具を外して、ハウスをチェンブロックの支配下に置きます。
この金具でワイヤを吊ってあったのです。
これを外す作業は決して気持ちの良いものではなかった筈です。仙田指導員が中に入り、一本づつ合計5本丁寧に外していきました。
ワイヤと金具は竹で隠されて、目立たないように工夫されています。ハウスの本体は竹組で、それを隠すために和紙が貼ってあります。
ハウスの上に梯子を架け、吊っている木の間にチェンブロックのついた材木を渡し、ハウスをチェンブロックの支配下に置き、中に入って吊ってあった金具を外したのです。慎重に事を進め、ああでもない、こうでもないと議論して、結局2日もかかりました。
チェンブロックがこだわって素直に下に降りません。よく見ると金の杭が打ち込んでありました。通りかかった長尾さんが急遽お手伝いです。最初はチェンソーで切れ目を入れて、ノミで杭の周りに穴を空けてみます。それでもビクともしませんので、電気ドリルで穴を深く開けてみます。全く動きませんので、別のチェンブロックでハウスを前側に引っ張り、杭をかわしてようやく降りるようになりました。
上がる役は責任上、所長の仕事です。重いチェンブロックを取り付け、チェンを引いて持ち上げたり、下げたりと、歳に似合わぬ役割でした。時々、ミシ、ミシと音がしましたが、枯れ木なので何時ボカッと行くかもしれません。気持ちの良いものではなかったですネ。
梯子や、木を挟んで取り付けてあるハウスの台座部分は、チェンソーで切り離しました。
ここでお助けマンの青砥さんの登場です。ユニックで釣り上げてもらうのです。
見立てでは余りにもハウスが高く、ユニックが届かないことが分かりました。
ユニックが届く処までチェンブロを使ってハウスを下ろし、ユニックのフックに架け替え、チェンブロのフックを外さなければいけません。
とうとうユニックで吊りました。ウッドデッキの手すりが邪魔をして、デッキまで降ろさずに吊りました。研修生のN君も心配そうに見つめています。
ようやく無事に降りました。本体は200㎏~300㎏と言うところでしょうか。それにしても無事に作業が終了してほっとしました。
後はどこに降ろすかです。屋根も葺き替えなくてはいけませんし、堤の下の平場に移動させることとしました。
近くで見ると随分と屋根も傷んでいるし、メンテナンスをしなければならない時期に来ていました。屋根には枯れ木が落ちて刺さっているし、ワイヤも少し錆びていました。
このハウスに大人が6人位入って大山を眺めていたのですから、樫の木も相当な重量に耐えていたんだなあと思いました。
今度は平場において、誰でもが気軽に入ってみることができる様にしようと考えています。高いし揺れるし迫力があって、「来てみたけど見るだけでした」と言われるお方が結構ありましたので、乞うご期待というところでしょうか。
それにしても周りの土手がイノシシに崩されています。堤も崩されているし、獲らなければ・・・・多忙ないくらの郷の春です。